人気ブログランキング |

2019年 11月 12日 ( 1 )

小樽 (4) 旧手宮線跡

b0408745_19481003.jpeg

毎年恒例、小樽へ来ると訪れるルートはいつもほぼ一緒。
小樽駅から緩く長い坂を下って小樽運河へ、その後飲食店や土産屋が並ぶ堺町本通りを往復し小樽駅に戻る、というルート。途中、日本銀行小樽支店を始めとした「北のウォール街」の記憶を蘇らす数々の銀行建築、威厳ある洋館、石造りの倉庫等の立派な歴史的建造物がずらりと並ぶが、更に昭和中期・戦後まもなくに建てられたと見られる古い木造造り・トタン板屋根の小さな一般民家、良くぞ今まで残っていたなという家屋が突如ビルの谷間あちこちに姿現したりすると一気に60年前にタイムスリップ、その意外性と切ない佇まいに欣喜雀躍となる。
さて、今回はいつもとは趣向を変え、旧手宮線跡を歩いてみることにした。
1880年に北海道で最初に開通した鉄道の一部、1985年に廃線となる。
これまで繁華街にある一部の線路跡には何度も足を運んでいるが、線路の終点まで約1.6kmを歩くのは初めて。
緑に覆われた錆びた線路が続く。線路脇には散歩道が整備されているが、中心街を過ぎると殆ど人影もない静かな一直線、レトロ感、寂寥感あって良い。歩みを進めるにつれ過去をぼんやりと追想する旅となる。
時に視線を上げると青空の中に紅葉が映える。
遮断機や車留めなど当時使われていたものがそのまま残されているのが鉄ちゃんココロを魅了する。
100余年の間、特に開拓時代には石炭や農産物を運び地域の発展に大きく寄与した鉄道に思いを寄せる。これから100年後、現在ある交通手段やシステムはどれだけ変貌を遂げるものであろうかと、考えてみる。
ランチはこの散歩路を往復したあと繁華街の寿司屋で豪勢に食べようかと考えていたが、片道の終点まで来たところで空腹を感じ、近くのスーパーで寿司と缶ビールを買い求め、線路脇に腰掛けて食べることにした。
狭い店の中、中国人観光客の喧騒の中で食べるよりは、開放感ある屋外で静寂に包まれ古い鉄道遺産を眺めての、恐らくずっと豊かで幸福なランチであった。



by ptaro2009q2 | 2019-11-12 06:15 | 北海道